ピロリ菌の家族内感染 | |
家族や兄弟姉妹でピロリ菌の感染がわかった方は、同じように感染している可能性が高いと考えられます。 人と人の間での感染は基本的にありませんが、経口感染ですので 子供のころ汚染した物をおなじように食べていた可能性があるためです。 感染の有無を調べる方法は比較的簡単です。胃癌や胃潰瘍・胃炎などのリスクを下げる為にも受診して調べてみてはいかがでしょうか。 当院では来院された日に検査をすることが出来ます。(ただし最後に食べてから4時間以上経っている必要あり) おおむね半年以内の内視鏡検査で異常所見がないと保険診療での検査はできず、自費になります。 まずは、胃カメラ(内視鏡検査)を受けてから ピロリ菌感染の検査を行うことが一般的です。 感染後の除菌・その後のフォロー、説明もきっちり行いますので 安心してお越しください。 |
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ピロリ菌について | |
ピロリ菌は、1982年にオーストラリアで発見された胃の中で生息している細菌で、胃炎や消化性潰瘍の原因となる可能性があります。それは、胃の粘膜をおおっている粘液層内にもぐりこんで粘膜の表面にくっついたり 粘膜の細胞の間に入り込んだりして、生息、増殖しています。 経口感染が主な経路と考えられています。上下水道が整備されていない地域や国で感染率が高いのですが、先進国では日本は際だって高く 以前は50歳以上では70〜80%が感染しているといわれていました。 |
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ピロリ菌の影響 | |
胃癌の多くはピロリ菌の慢性的な感染が原因と言われています。 除菌が成功すると胃癌発生の危険性は、30〜40%以下に減ると報告されています。 ピロリ菌が胃壁に付くと 萎縮が進み 胃癌のリスクが大きくなります。 他に胃悪性リンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・胃潰瘍・十二指腸潰瘍と関連していることが判明しています。 |
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ピロリ菌を見つける方法 | |
一番簡単で有効な方法に 尿素呼気試験法があります。他には、血液検査・尿、便などで検査する事もできます。内視鏡検査(胃カメラ)は、胃炎や潰瘍などの病気があるかどうか直接観察すると同時に、胃粘膜を少し採取してピロリ菌の有無を調べることが出来ます。 血液検査では、抗体を調べます。 過去の感染でも抗体が陽性になることがあるため、尿素吸気試験をお勧めしております。 自費では(6000円)で 検査を受けることも可能です。 |
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ピロリ菌検査や除菌治療の保険適応について | |
以下の5つの病気だけが保険での検査が可能です。 これら以外は自費になります。 @胃炎(ヘリコバクターピロリ感染胃炎):胃内視鏡で確認された場合に限られます。 胃透視(バリウム検査)の結果では保険適応になりません。 他の診療所の健診や人間ドックでの内視鏡で確認された場合でも可能です(胃透視は不可) A胃潰瘍・十二指腸潰瘍 B胃マルトリンパ腫 胃粘膜のリンパ組織に腫瘍が出来る病気 C特発性血小板減少性紫斑病 血小板が減少して出血しやすくなる病気 D早期胃癌に対する内視鏡的治療後 早期胃癌を内視鏡で治療した後の胃の状態 |