大腸について | |
大腸は、食物が消化吸収された残りをためたり、水分を吸収して大便にするところです。大腸菌や乳酸菌などの多くの腸内細菌が存在しており、食物繊維の分解や、感染予防の働きなどをしています。 大腸は、盲腸から順に 上行結腸、横行結腸、下行結腸、その先にS字状に曲がったS状結腸、直腸、肛門と続きます。 |
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大腸がんとは | |
大腸がんは、大腸に出来る癌で、日本人ではS状結腸と直腸に出来やすいと言われています。 患者数は、男性では胃癌・肺がんについで第3位、女性においては、乳がんについで第2位に多い癌です。 死因で最も多い病気は、癌ですが、男性では肺がん・胃癌についで第3位。女性では、第1位となっています。 年齢別にみると、40歳から歳を重ねるにつれて増えております。 また、直系の親族に同じ病気の人がいると言う家族歴が、リスク要因になります。 生活習慣では、肥満や過体重、飲酒、加工肉(ベーコン・ハム・ソーセージ)を多く食べる人もリスクが高くなることが明らかになっております。 |
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大腸がんの症状 | |
早期の場合 ほとんど自覚症状はありません。大腸の粘膜を超えて大腸の壁の外側に向かって広がってくると、自覚症状が現れてきます。血便、便が細くなる、下痢と便秘を繰り返す、お腹が張っている感じ、貧血などです。 大腸がんの症状として多いのが血便ですが、癌だとは思わずに同じく血便が出る『痔』だと思い込んでしまう方は少なくありません。 |
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大腸がん検診 (7月1日~令和年2月28日)) | |
大腸がんは、早期であれば高い確率で完全に直すことが出来ますが、一般的には早期の段階では自覚症状がありません。従って、無症状の段階で発見することが重要となります。大腸がん検診の代表的なものは、地域で行われている検便です。 大腸癌が確定した患者さんのうち、約60%のかたが便潜血陽性だったとの報告があります。 一方 腫瘍(癌)マーカーでは報告に寄りますが約20%程度しか異常値にならず、便潜血反応のほうが感度の高い検査といえます。 そして便潜血反応が陽性の場合、全ての方に大腸内視鏡検査を受けていただくことが推奨されています。 内視鏡検査の報告によると、陽性の方の全ての方が「大腸がんがある」ということではありません。癌が出る確率は約10~20%程度で、他にはポリープ(40~50%)、血管の奇形、憩室症、感染による大腸炎、潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎などでも陽性になるようです。 当院では健康な集団の中から、大腸がんの精密検査が必要な人を選び出すために、最も有効で負担の少ない検査法として毎年大腸癌検診を受けていただくようお勧めしています。 最近数年内の検便で陽性反応が出たままで そのままになっておられる方は、いらっしゃいませんか? 大腸内視鏡検査は、決して楽な検査ではありませんが、症状が出てからでは完治する可能性が低くなってしまいます。 一度 相談をかねて受診にお越しください。 |